「毎日同じ作業の繰り返し。つまらない。でも、そう感じる自分がわがままなのかもしれない」
もし今、そんなふうに自分自身を責めているなら、まず伝えたいことがあります。
そのお気持ちは、決して間違っていません。
実際に事業所を利用されている方とお話ししていても、「作業が簡単すぎてスキルダウンしたように感じる」といった声をお聞きすることがあります。つまらなさを感じる背景には、ご自身がこれまでのステップを乗り越えて成長し、今の環境とのミスマッチが起きているからなのかもしれません。
本記事では、B型事業所の何に原因があるのかを一緒に整理しながら、今の状況をより良く変えていくための具体的な行動のヒントをお伝えしていきます。
なお、就労継続支援B型の基本的な仕組みについては、「就労継続支援B型とは?仕事内容から工賃、A型との違いも分かりやすく解説」で解説しておりますため、ご覧ください。
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就労継続支援B型がつまらないと感じる5つの理由
つまらない、しんどい、ストレス、病む、当事業所へご相談いただく方の中にも、こうした感情を抱えながら通所されている方は少なくありません。
ご自身が「何に対してつまらないと感じているのか」を、まずは一緒に言葉にしてみませんか。漠然としたモヤモヤを一つずつ紐解いていくと、次にどんな行動を起こせばいいのかが自然と見えてきます。
- 作業が単純すぎてやりがいを感じない
- 工賃が低くてモチベーションが続かない
- 人間関係や事業所の雰囲気がしんどい
- 成長している実感がない
- 将来が見えない不安
作業が単純すぎてやりがいを感じない
実際にご相談いただく中で比較的多いのが、ご自身の取り組む作業内容に対する戸惑いです。
袋詰めや封入、シール貼りといった単調な軽作業が中心の環境では、最初は「とにかく通所のリズムを整えるだけで十分」と思っていても、次第にペースを掴んでくると物足りなさを感じるのはとても自然な心の動きです。
作業のバリエーションが少ない環境では、どうしても「ルーティンワークをこなすだけ」になりやすく、この単調さがそのまま「やりがいを感じられない」という悩みに一直線につながりやすくなってしまいます。
工賃が低くてモチベーションが続かない
厚生労働省が発表した最新のデータによると、令和5年度の就労継続支援B型の全国平均工賃は、月額で23,053円です(参考:令和5年度工賃(賃金)の実績について)。
週に5日しっかり通っても月に2万円前後の収入となると、「こんなに頑張っているのに、果たして何のために通っているのだろう」と虚しさを覚えてしまうのは、人として無理のない感情かと思います。
作業に対して支払われる工賃が少ないと、「自分の行っている仕事に価値がないのではないか」とご自身の存在まで低く見積もってしまいがちです。そして次第にモチベーションを維持するのが難しくなってしまいます。
人間関係や事業所の雰囲気がしんどい
一緒に作業をする利用者同士の相性や、職員との距離感、あるいは集団行動に伴うストレスも、日々通う上で大きな負担からの理由になり得ます。
B型事業所特有の「自分の意思で選んだわけではない人たちと一緒に作業を進める」という環境が、知らず知らずのうちに心を消耗させてしまうケースは少なくありません。
さらに、職員から子ども扱いされているように感じる瞬間があったり、事業所全体の雰囲気がどうも肌に合わなかったり。こうした「なんだか居心地が悪い」という感覚は、ご本人にとっては非常に深刻な問題です。決して無理をして押し殺すべき感情ではありません。
成長している実感がない
毎日、同じ作業をただ繰り返しているだけでは、新しいスキルが身につく実感がなかなか得られません。
1年前のご自身と今のご自身を振り返ってみても、ハッキリとした成長が見えない。実は、この「停滞感」こそが日々のつまらなさの根本原因であることも多いのです。
人は誰しも、ほんの少しずつでも「新しいことができるようになった」という実感を求めるものです。そうした成長の喜びが得られない環境では、前向きなやりがいを見出すのはどうしても難しくなってしまいます。
将来が見えない不安
「このまま事業所にずっと居続けるのだろうか」「ここから一般就労には繋がらないのではないか」という不安も、心を重くする要因です。
同年代の方が一般企業で働いているのを見聞きして、焦りを感じることもあると思います。将来の道筋がはっきり見えない状態が長く続くと、最初は単なる「つまらなさ」だったはずのものが、次第に将来への「絶望感」へと変わってしまうことさえあります。
「つまらない」と感じる自分を責めなくていい
「今の環境がつまらない」「もう事業所を辞めたい」と感じるご自身を、「自分はわがままなのではないか」と責めてしまってはいませんか。
その感情は、ご自身の心の中で起きているごく自然な反応です。無理に閉じ込めようとせず、まずはご自身の素直な気持ちを受け止めてみましょう。
- つまらなさを感じる背景には、成長や環境とのミスマッチがあるかもしれません
- 「わがまま」ではなく正当な気持ち
- 「一生B型」「人生終わり」は本当か
つまらなさを感じる背景には、成長や環境とのミスマッチがあるかもしれません
事業所に通い始めた頃は、「とにかく休まず通所できるだけでいい」「家から外に外出できるだけで十分」と思っていたはずです。
それがいつしか「つまらない」という欲求に変わったということは、それだけ心と体がしっかりと安定してきた何よりの証拠です。
「もっと色んなことに挑戦してみたい」「自分にはもっとできることがあるかもしれない」と思えるようになった、ご自身の前向きな変化のサインを、どうか認めてあげてほしいと思います。
「わがまま」ではなく正当な気持ち
「障害があるのに贅沢を言うな」「支援してもらっているのだから我慢しなさい」
そんな言葉で、ご自身を無理に抑え込んでいないでしょうか。
就労継続支援B型は、利用される方がこれからの人生を少しでも豊かに過ごしていくための制度です。もし今の環境がご自身に合わないと感じるのなら、無理して我慢する必要はありません。
現状に不満を感じることは決してわがままではなく、より良い人生を模索するための正当な気持ちです。
「一生B型」「人生終わり」は本当か
就労継続支援B型から一般就労へ移行する方は一定数いますが、その割合は年度や集計方法によって異なります。
厚生労働省関連資料や各種解説では1割前後とされることもありますが、最新年度の数値は確認のうえ参照するのが安心です。
この数字だけを見ると、「自分は一生ここにいるしかないのだ」と悲観してしまうかもしれませんが、実際にはもっと多くの道が用意されています。
例えば、就労継続支援A型や就労移行支援を経由することで、キャリアの幅は大きく広がります。
「一生B型」というのは制度で決められた宿命ではなく、ご自身の意思で変えていけるものです。現在の事業所にいること自体が人生の終わりではなく、そこから始まる新しい挑戦の道が必ず続いています。
今の事業所に違和感があるなら、まずは他を見てみることから。
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「自分に合った働き方って何だろう…」
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B型がつまらない・しんどいときに試してほしいこと
「つまらない」という感情に気づくことができたら、次は具体的にどう動けば状況が良くなるのかを考えてみましょう。
「ただじっと我慢して耐える」以外にも、今の事業所のままで取り組める工夫から、思い切って環境を変えるルートまで、様々な方法があります。順番にご紹介していきます。
- Step 1. 今の事業所内でできること
- Step 2. 事業所を変えるという選択肢
- Step 3. A型や就労移行支援にステップアップする
Step 1. 今の事業所内でできること
まず最初に向き合ってみたいのが、今通われている事業所内でできるちょっとした改善です。
例えば、信頼できる職員や担当の相談支援専門員に、「もう少しやりがいのある作業にも挑戦してみたいです」と率直に打ち明けてみてはいかがでしょうか。作業の種類を別のものに変えてもらったり、通所日数を調整したりと、辞めなくても改善できるサポートは予想外に多いものです。
その際は、「今の仕事がつまらない」という否定的な言葉ではなく、「もっと新しいステップに取り組んでみたい」と前向きな気持ちとして伝えると、周りもより建設的にサポートしてくれやすくなります。相談支援専門員は心強い味方ですので、ぜひ気軽に相談してみてください。
Step 2. 事業所を変えるという選択肢
もしStep 1を試してみてもご自身の気持ちや環境が変わらないときは、別のB型事業所へ移ることを検討してみるのも一つの方法です。
B型事業所間の移籍は制度上全く問題ありませんし、相談支援専門員に相談すれば見学の手配や手続きのサポートもしっかりとしてもらえます。「今の事業所を辞める」=「もうB型自体に通えない」というわけではありません。
実際、ご自身が興味を持てる全く別の作業内容の事業所に変わるだけで、「つまらない」という悩みが嘘のように晴れることもあります。以前は文字入力のような軽作業しかなくスキルダウンを感じていた方が、パソコンの解体・部品分別などの専門作業を扱う事業所に移った途端、通所を楽しみにされるようになった意見も実際に目にしています。
Step 3. A型や就労移行支援にステップアップする
B型という枠組み自体が、今の成長したご自身にはもう合わないと感じるなら、上のステップへ進む時期なのかもしれません。
就労継続支援A型であれば雇用契約を結んで働くため、最低賃金が保証されます。また、就労移行支援は原則2年間の期間内で、一般企業への就職に向けた本格的なサポートを受けることができる制度です。
「実践的な環境でもっと働いて稼ぎたい」ならA型、「一般就労に向けた実践的な訓練を積みたい」なら就労移行支援、あるいは「今は環境と作業内容を変えられれば十分」ならB型の転所。ご自身の体調や目指す目標に合わせて、柔軟に次のルートを選んでみてください。
なお、就労継続支援A型とB型のさらに詳しい違いについては、「就労継続支援A型B型の違いがわからない方向け!給料や仕事内容を比較してどちらが向いているか判断できるポイントを解説」で解説しておりますため、ご覧ください。
Step 2の『事業所を変える』を考えているなら。
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就労継続支援B型がつまらないなら|作業内容で事業所を選び直す
事業所を変えようと決心されたとき、次に迷われるのが「一体どうやって比較し、選べばいいのか」ということかと思います。
ご自身に合った事業所を見つけるにあたって、最も重視していただきたいポイントの一つが「作業内容」です。
- B型の作業内容は事業所によって全く違う
- 「つまらなくない」B型事業所に共通する3つの特徴
- 見学・体験で相性を確かめる方法
B型の作業内容は事業所によって全く違う
多くの方が「B型の仕事は封入やシール貼りなどの単純作業ばかり」と思い込んでいるかもしれませんが、実際に行われている業務のバリエーションは驚くほど幅広いものです。
軽作業が中心の事業所もあれば、のびのびと体を動かせる農作業、外部の方と接する機会の多い飲食店の接客、PCを使ったIT系の業務、さらにはパソコンの修理や解体といった専門知識が身につく事業所など、本当に様々です(参考:厚生労働省:就労系障害福祉サービス)。
「事業所なんてどこも同じだ」という思い込みがあると、つい状況のつまらなさを自分のせいにしてしまいがちですが、実際にはご自身がイキイキと取り組める方向性はたくさん存在しています。
なお、事業所ごとの詳しい仕事内容については、「就労継続支援B型の仕事内容一覧|自身のペースでできる仕事の見つけ方」で解説しておりますため、ご覧ください。
「つまらなくない」B型事業所に共通する3つの特徴
充実感を持って通所しやすい事業所には、大きく分けて3つの共通する特徴があると感じています。
- 作業の種類自体に「バリエーションが用意されていること」
- 頑張った分だけ評価される「スキルアップや昇給の仕組みがあること」
- 社会の役に立っていると実感しやすい「実際の事業や商品に直結した『本物のお仕事』を扱っていること」
これらすべてを満たす事業所は決して多くはないかもしれませんが、この3点を基準にして探してみるだけでも、ご自身にフィットする環境は見つけやすくなります。
例えば、私たち「岡BASE ピーシーラボ」は、PC専門店である株式会社トカク(PC堂)が運営母体となっているため、実際の事業と直結したリアルなお仕事に取り組んでいただけます。HDD解体・分別やPC部品のクリーニング・清掃など、社会の中でしっかりと価値を生み出す専門技術を作業ノルマなしで基礎から学ぶことができます。様々な特色ある事業所を比べてみることが大切です。
見学・体験で相性を確かめる方法
気になる事業所が見つかったときは、移籍を決める前に、必ず見学や体験利用をお願いしてみましょう。
チェックしていただきたいポイントは、実際の作業内容がご自身に合うかどうかはもちろん、通所されている他の利用者の雰囲気をはじめ、職員のサポート体制や接し方、そして送迎などの無理なく通える環境が整っているかどうかです。
また、通所に関するサポート内容も確認することをおすすめします。岡BASE ピーシーラボでは、平日開所で生活リズムを整えやすく、愛知県岡崎市内からの送迎対応も行っております。さらに、毎日の作業の楽しみとして栄養満点の温かいお弁当(昼食)を用意しており、体調管理にも気を配りながらステップアップを目指せる環境を整えています。
複数の事業所をご自身の目で見ていくうちに、今抱えている不満が「B型全体に共通する問題」だったのか、それとも「今いる事業所との相性の問題」だったのかが、はっきりと見えてくるはずです。
岡BASE ピーシーラボでは見学・体験を随時受付中。利用料0円・送迎あり。
まずは雰囲気を確かめてみませんか?
B型は通過点|ここから先の道筋
就労継続支援B型は、決して人生の最終的なゴールではありません。
もし今の状況がつまらないと感じていらっしゃるのなら、それは新たなステップへ踏み出すための、大切な準備が整ったということです。
- B型から一般就労へ進んだ人の実態
- 今の環境を変えることは逃げではない
B型から一般就労へ進んだ人の実態
先ほど、B型から一般就労へ移行する方の割合は年度や集計方法によっても異なるとお伝えしました。A型や就労移行支援といった別の制度を経由して一般企業で活躍されるルートも含めれば、道筋はさらに大きく広がっていきます。
決して急ぐ必要はありません。ご自身のペースで行動を起こすことで、可能性は確実に、そして豊かに広がっていくはずです。
なお、B型から一般就労への具体的なステップアップについては、「就労継続支援B型から一般就労できる?移行率と具体的な準備」で解説しておりますため、ご覧ください。
今の環境を変えることは逃げではない
「途中で辞めるのは、ただ辛いことから逃げているだけなのではないか」とご自身を追い詰める必要はありません。
ご自身に合わない環境で無理に耐え続けることのほうが、本来の力を発揮できず、かえって心身の回復を妨げてしまうリスクさえあります。
心がワクワクする、ご自身に合った作業環境を探し求めることは、自立に向けたとても前向きで大切な行動です。現状が「つまらない」「物足りない」と感じられた今このタイミングこそが、次の段階へ進むきっかけなのです。
新しい環境へ移る準備ができたら。
岡BASE ピーシーラボに相談する
まとめ|つまらないと感じた今が動くタイミング
もし事業所での日々をつまらないと感じているのなら、それはわがままから来るものではなく、着実に前に向かって成長しているという確かなサインです。
まずは安心して、今の事業所の職員や相談支援専門員に、ご自身の気持ちを打ち明けてみてください。それでももし環境が変わらないのであれば、思い切って作業内容の異なる別のB型事業所への移籍を考えてみる。そしてさらに上を目指せる体力と気力があるなら、A型や就労移行支援へのステップアップに挑戦してみる。
このように、ご自身の成長に合わせて選べる段階的な方法が用意されています。
どうか一人で抱え込まず、まずは気になった別の事業所を見学して雰囲気を味わうところから。ご自身の心を大切に、新しい環境を探してみませんか。




