「就労継続支援B型を利用したいけれど、手続きが難しそうで不安…」
「役所に相談に行く前に、全体の流れを知っておきたい」
このようにお悩みではありませんか?
就労継続支援B型の利用には、行政への申請や計画書の作成など、いくつかのステップが必要です。
初めての方にとっては、聞き慣れない言葉も多く、戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、安心してください。
一つひとつの手順は、決して難しいものではありません。
この記事では、相談から利用開始までの流れを5つのステップで分かりやすく解説します。
これを読めば、次に何をすればいいかが明確になり、安心して準備を進められるようになりますよ。
ぜひ、最後までお付き合いください。
「自分に合った働き方って何だろう…」
一人で悩んで、貴重な時間を無駄にしていませんか?
あなたの適性や希望に合わせた働き方のご相談まで、
障害福祉の専門スタッフがサポートします。
あなたが「納得して、次の一歩を踏み出すこと」です。
就労継続支援B型の利用までの流れを5つのステップで解説
「手続きが複雑そうで、何から手を付ければいいのか分からない」
そのように感じて、利用を検討する段階で止まってしまっている方も多いのではないでしょうか。
福祉サービスの手続きは、専門的な用語も多く、難しく感じるかもしれません。
しかし、実際に行うべきことは大きく分けて5つの手順に整理できます。
この流れを理解しておけば、次に行うべき行動が明確になり、落ち着いて準備を進められるようになります。
ここでは、最初の相談から実際に利用を開始するまでの手順を、実務を行う現場の視点から分かりやすく解説していきます。
- 1:相談から施設見学と体験利用
- 2:障害福祉サービス受給者証の申請と認定調査
- 3:サービス等利用計画案の作成と提出
- 4:支給決定と受給者証の交付
- 5:事業所との雇用契約手続きと利用開始
1:相談から施設見学と体験利用
最初に行うことは、「相談」です。
お住まいの市区町村にある障害福祉課の窓口や、地域の相談支援事業所、または現在通院している主治医に「就労継続支援B型の利用を検討している」と伝えてみてください。
窓口では、地域の事業所情報や、利用にあたっての要件を教えてもらえます。
次に、気になった事業所へ「見学」に行きましょう。
事業所によって、作業内容や雰囲気は全く異なります。
例えば、静かに黙々と箱詰めなどの軽作業を行う事業所もあれば、活気のある農作業中心の事業所もあります。
私たちが運営する岡BASE ピーシーラボのように、パソコンの解体やHDDの分別といった、少し珍しい作業に特化した事業所もあります。
インターネットの情報やパンフレットだけでは、実際の現場の空気感までは分かりません。
必ずご自身の目で見て、「ここなら通えそうだ」という感覚を確認することが大切です。
そして、可能であれば「体験利用」を申し込んでください。
実際に数日間、作業や昼食の時間を過ごすことで、ご自身との相性を肌で感じることができます。
2:障害福祉サービス受給者証の申請と認定調査
利用したい事業所の候補が決まったら、自治体の窓口で「障害福祉サービス受給者証」の申請を行います。
この受給者証は、福祉サービスを利用するために不可欠な書類です。
申請書を提出すると、後日、自治体の認定調査員による「認定調査」が行われます。
調査では、現在の生活状況や心身の状態について、聞き取りが行われます。
現状を正確に伝えることが、適切な認定を受けるためには重要です。
申請から受給者証が手元に届くまでには、自治体にもよりますが数週間から1ヶ月程度かかることがあります。
余裕を持ったスケジュールで動くことをお勧めします。
3:サービス等利用計画案の作成と提出
受給者証を発行してもらうためには、「サービス等利用計画案」という書類を提出する必要があります。
これは、「どのような目的で、どのようなサービスを利用するか」をまとめた計画書です。
作成方法は主に2つあります。
- 相談支援専門員に依頼する:指定特定相談支援事業所の専門員に作成してもらう方法です。福祉制度に精通した専門員が作成するため、安心です。
- セルフプランで作成する:自分自身や家族が作成する方法です。
一般的には、相談支援専門員に依頼する方が多いです。
専門員との面談を通じて、「週に何回通いたいか」「将来どのような生活を送りたいか」といった希望を整理し、現実的な計画を立てていきます。
計画案の作成については「障害児支援利用計画の記入例を大人の就労用に超訳!サービス等利用計画セルフプランが初めてでもスラスラ書ける」で解説しておりますため、ご覧ください。
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4:支給決定と受給者証の交付
提出した計画案が自治体に認められると、「支給決定」が下ります。
その後、ご自宅に「障害福祉サービス受給者証」が郵送(または窓口で手渡し)されます。
届いた受給者証には、以下の内容が記載されていますので、必ず確認しましょう。
- 支給決定期間(いつからいつまで利用できるか)
- 支給量(日中活動サービスの種類など)
- 利用者負担上限月額(利用料の自己負担の上限額)
この受給者証が手元にあれば、正式にサービスを利用する権利を得たことになります。
5:事業所との雇用契約手続きと利用開始
受給者証が届いたら、希望していたB型事業所と正式に「利用契約」を結びます。
契約の際には、受給者証を持参します。
事業所から「重要事項説明書」の説明を受け、サービス内容やルール、工賃の支払い方法などに納得した上で署名・捺印を行います。
契約手続きが完了したら、事業所スタッフと相談して、具体的な利用開始日を決定します。
最初は週1回や短時間の利用から始めて、徐々にペースを掴んでいく方も多くいらっしゃいます。
無理のない範囲で、通所を開始しましょう。
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就労継続支援B型の利用条件と対象者
「自分はB型事業所を利用できる状態なのか」
制度の仕組みが複雑で、判断に迷われる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、利用対象となる条件について、実例を交えて解説します。
- 障害者手帳なしでも医師の診断書で利用可能
- 特別支援学校卒業後や50代からの利用
障害者手帳なしでも医師の診断書で利用可能
「障害者手帳を持っていないと利用できない」と考えている方がいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。
自治体の判断にはなりますが、医師の診断書や意見書があり、「就労継続支援B型の支援が必要である」と認められれば、利用できる可能性があります。
例えば、障害者手帳の申請手続き中の方や、指定難病の方、精神科に通院しており手帳は取得していない方なども、対象となることがあります。
手帳がないからと判断を急がず、まずは自治体の窓口や相談支援事業所に状況を伝えてみてください。
利用条件の詳細は「就労継続支援B型の利用条件を一覧で解説!精神障害や50歳以上就労経験なしの手続きも解説」で解説しておりますため、ご覧ください。
特別支援学校卒業後や50代からの利用
利用される方の年齢層や経歴は多岐にわたります。
特別支援学校を卒業した後、すぐに一般企業への就職が難しいと判断された際に、まずはB型事業所で働くための基礎的な能力を養うという選択をされる方もいます。
また、年齢に関して「50歳以上」の方には特例があります。
通常、B型を利用するには就労移行支援事業所などによるアセスメント(就労能力の評価)が必要なことがありますが、50歳に達している方であれば、この手続きが省略され、スムーズに利用を開始できることがあります。
年齢の上限はなく、それぞれの世代の方が、ご自身の目的を持って利用されています。
対象者については「就労継続支援B型はどんな人が利用するの?対象者や利用メリットをわかりやすく解説」で解説しておりますため、ご覧ください。
就労継続支援B型の必要書類と受給者証の申請手続き
手続きのために役所へ行く際、書類の不備で再訪することになるのは避けたいものです。
効率よく申請を進めるための準備についてお伝えします。
- 自治体の窓口で申請する際に必要な持ち物リスト
- サービス等利用計画案は特定相談支援事業所に依頼
自治体の窓口で申請する際に必要な持ち物リスト
申請の際に必要となる一般的な持ち物は以下の通りです。
- 写真(証明写真が必要な場合があります)
- 印鑑(認印)
- マイナンバーカード(またはマイナンバー通知カードと身分証明書)
- 障害者手帳(お持ちの方)または医師の診断書・意見書
※「申請書」は窓口に用意されていますので、その場で記入します。
ただし、自治体によって必要書類が異なることがあります。
事前に電話で「就労継続支援B型の申請に行きたいのですが、必要な持ち物を教えてください」と確認しておくと確実です。
サービス等利用計画案は特定相談支援事業所に依頼
申請の過程で必要となる「サービス等利用計画案」ですが、ご自身で作成することも可能です。
しかし、福祉制度の専門的な知識が必要となるため、初めての方には負担が大きいかもしれません。
そのため、「指定特定相談支援事業所」に依頼することをお勧めします。
相談支援専門員は、福祉サービスの専門家です。
ご本人の「こうしたい」という希望や、ご家族の意向を聞き取り、それを適切な支援計画として書類にまとめてくれます。
計画作成にかかる費用は「計画相談支援給付費」として行政から支払われるため、利用者の自己負担は原則ありません。
相談支援事業所の情報は、自治体の窓口でリストをもらうことができます。
「自分に合った働き方って何だろう…」
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就労継続支援B型の作業所に通うには見学と体験が重要
数ある事業所の中から、ご自身に合った場所を選ぶことは重要です。
「どこも同じだろう」と思わずに、実際に足を運んでみることを強くお勧めします。
- 失敗しない事業所選びのポイント
- 就労継続支援A型利用までの流れとの違い
失敗しない事業所選びのポイント
事業所選びにおいて、確認していただきたい点は主に3つあります。
1. 作業内容は適性に合っているか
B型事業所の作業は、事業所ごとに大きな違いがあります。
多くの事業所ではパンやお菓子の製造、部品の組立、農作業などを行っていますが、中には特殊な作業を行う場所もあります。
例えば、岡BASE ピーシーラボでは「パソコンの解体」や「基盤の分別」、「清掃作業」などを行っています。
工具を使ってパソコンを分解するのは一見難しそうですが、工程が明確で集中しやすいと好評です。
このように「自分がその作業に興味を持てるか」「無理なく続けられそうか」という視点で選ぶことが大切です。
作業内容の種類については「就労継続支援B型の仕事内容一覧|自身のペースでできる仕事の見つけ方」で解説しておりますため、ご覧ください。
2. 雰囲気とサポート体制
静かな環境で集中できる場所、コミュニケーションが活発な場所など、空気感も様々です。
また、「送迎サービスはあるか」「昼食の提供はあるか」も重要なポイントです。
岡BASEでは、栄養バランスの取れたお弁当を220円で提供しており、毎日の楽しみにされている利用者さんも多いです。
こうした日々の生活に関わる部分も、見学時に確認しておきたいところです。
3. 通いやすさと工賃
工賃(賃金)の額も事業所によって異なります。
厚生労働省が発表した最新のデータによると、令和5年度の就労継続支援B型の全国平均工賃は、月額で23,053円です。
金額はもちろん大切ですが、まずは継続して通えることが第一です。
無理のない目標を設定し、ステップアップしていける環境を選びましょう。
工賃の詳細は「就労継続支援B型の工賃の平均はいくら?令和最新データで知るお金と事業所の選び方」で解説しておりますため、ご覧ください。
また、利用料金については「就労継続支援B型の利用料はいくらかかる?計算方法から自己負担と減免制度まで完全ガイド」で解説しておりますため、ご覧ください。
就労継続支援A型利用までの流れとの違い
「A型」とどちらを利用すべきか、検討される方もいらっしゃいます。
A型は、事業者と雇用契約を結んで働くため、最低賃金が保証されますが、その分、勤務時間や生産性において一定の基準が求められます。
利用までの流れにおける大きな違いは、「ハローワーク」の手続きです。
A型を利用するには、ハローワークでの求職登録や、紹介状の発行、そして履歴書を用いた面接選考が必要になります。
B型は、雇用契約を結ばないため、ご自身の体調やペースに合わせて利用を開始できます。
まずはB型で生活リズムを整え、自信をつけてからA型や一般就労を目指すというキャリアパスもあります。
A型とB型の違いについては「就労継続支援A型B型の違いがわからない方向け!給料や仕事内容を比較してどちらが向いているか判断できるポイントを解説」で解説しておりますため、ご覧ください。
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就労継続支援B型の利用までの流れに関するよくある質問
最後に、利用についてよくいただく質問にお答えします。
- Q:B型就労の利用までの流れは?
- Q:就労継続支援B型の契約の流れは?
- Q:就労継続支援B型を利用するにはどんな資格が必要ですか?
- Q:就労支援継続B型の利用者はどのような人ですか?
Q:B型就労の利用までの流れは?
A:大きく分けて「相談・見学」→「受給者証の申請」→「計画案作成」→「支給決定・受給者証交付」→「契約・利用開始」の5つの手順です。
相談から利用開始までは、手続きの期間も含めて1〜2ヶ月程度を見ておくとよいでしょう。
B型事業所の詳細については「就労継続支援B型とは?仕事内容から工賃、A型との違いも分かりやすく解説」で解説しておりますため、ご覧ください。
Q:就労継続支援B型の契約の流れは?
A:受給者証が交付された後、事業所にて契約手続きを行います。
重要事項説明書の説明を受け、内容に合意した上で契約書に署名・捺印します。その際、受給者証が必要となります。その後、具体的な通所開始日を調整します。
Q:就労継続支援B型を利用するにはどんな資格が必要ですか?
A:特別な職業資格や職歴は必要ありません。
岡BASE ピーシーラボでも、パソコン作業が未経験の方がほとんどですが、工具の名前から丁寧に指導しています。
サービスの利用資格(受給者証)については、障害や難病があることなどが要件となりますが、手帳がなくても医師の診断書等で申請可能です。
Q:就労支援継続B型の利用者はどのような人ですか?
A:身体、知的、精神、発達障害、難病などにより、一般企業での就労が困難な方が利用されています。
年齢層も幅広く、目的も「就労スキルの向上」「生活リズムの安定」「社会との交流」など様々です。ご自身のペースで働きたいという方が多く活躍されています。
対象となる方については「就労継続支援B型の対象者は誰?精神障害や手帳なしでも対象?仕事内容から事業所のポイントまで解説」で解説しておりますため、ご覧ください。
「自分に合った働き方って何だろう…」
一人で悩んで、貴重な時間を無駄にしていませんか?
あなたの適性や希望に合わせた働き方のご相談まで、
障害福祉の専門スタッフがサポートします。
あなたが「納得して、次の一歩を踏み出すこと」です。
まとめ:就労継続支援B型の利用までの流れを理解して第一歩を踏み出そう
ここまで、就労継続支援B型を利用するまでの手順や、条件、選び方について解説してきました。
- 手続きは5つの手順で進められる
- 障害者手帳がなくても利用の可能性がある
- 見学と体験利用で「自分に合うか」を確認することが重要
手続きには一定の期間を要しますし、新しい環境へ飛び込むにはエネルギーがいります。
しかし、まずは「役所に問い合わせる」「気になった事業所に見学に行く」という具体的な行動を起こすことで、状況は確実に前に進みます。
B型事業所は、社会参加の拠点であり、ご自身の可能性を広げる場所です。
岡BASE ピーシーラボでは、パソコン作業を通じて、皆さんが「社会とつながっている」と実感できるような支援を目指しています。
不明な点があれば、自治体や相談支援事業所、各事業所のスタッフがサポートします。
まずは、見学や相談から始めてみることをお勧めします。
「働きたい」という気持ちを、
私たちと一緒に形にしませんか?
岡崎市の「岡BASE
ピーシーラボ」は、パソコンの解体や清掃、ECサイトの運営補助など、
実践的なスキルが身につく就労継続支援B型事業所です。
「パソコンは初めて」という方も大歓迎。
一人ひとりのペースに合わせたサポートで、無理なくスタートできます。
(受付時間:平日 10:00〜18:00)




