特別支援学校の進路はどう決める|卒業後6つの選択肢を比較

特別支援学校の進路はどう決める|卒業後6つの選択肢を比較 就労継続支援(A型・B型)

特別支援学校の卒業が近づいてくると、「うちの子の進路はどうなるのだろう」と不安を抱える保護者の方は大変多くいらっしゃいます。

ふとインターネットで検索をしたときに、「人生終わり」といった極端な言葉を目にして、さらに心を痛めてしまったご経験はないでしょうか。

決して悲観する必要はありません。
今の時代、特別支援学校の卒業後には多様な道が用意されており、特性やペースに合わせて少しずつステップアップしていける環境が確実に開かれています。

不安の正体は、多くは「この先どうなるか分からない」という見えない未来から来ています。正しい情報と具体的な進路さえ分かれば、漠然とした不安は次への行動へと変わります。

この記事では、卒業後のリアルな現状から具体的な進路先、将来に向けたステップアップの方法まで、事業所で日々利用者の方と接している視点を踏まえて詳しく解説します。

羽柴太一

就労継続支援B型事業所 岡BASE 代表の羽柴です。保育士資格・幼稚園教諭一種・小学校教諭一種のバックグラウンドを持ち、教育・福祉の観点から利用者様一人ひとりの可能性を広げる支援を統括しています。また、社会教育主事として地域社会との連携を深めつつ、第二種電気工事士の技術を活かした実践的な作業指導や環境づくりも牽引。ソフト・ハード両面から、誰もが安心して活躍できる場所づくりに尽力しています。

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  1. 特別支援学校の進路|卒業後の現状をデータで知る
    1. 卒業後の進路割合(就職・福祉・進学)
    2. 一般就労への就職率の推移
  2. 特別支援学校卒業後の就職が難しい理由と突破口
    1. 一般就労が難しいとされる3つの理由
    2. 岡BASEで積んだPCスキルで一般就労を目指す流れ
  3. 特別支援学校卒業後の主な進路先6つを比較する
    1. 1. 一般就労(障害者雇用枠)
    2. 2. 就労継続支援B型事業所
    3. 3. 就労継続支援A型事業所
    4. 4. 就労移行支援事業所
    5. 5. 生活介護
    6. 6. 進学(大学・専門学校・通信制高校)
  4. 就労継続支援B型を活用した特別支援学校卒業後の進路設計
    1. A型とB型の違い比較表
    2. 工賃・給料の相場と経済的な現実
    3. PCスキルが身につくB型事業所の選び方5つのポイント
    4. 岡BASEで身につくスキルと卒業後の実際の流れ
  5. 保護者が知っておくべき支援制度と相談先
    1. 一人で悩まず気軽に参加できる「コミュニティ」の活用
    2. 障害年金・特別障害者手当
    3. 就労定着支援制度
    4. 相談支援専門員の役割と探し方
  6. 特別支援学校卒業後の進路に関するよくある質問
    1. Q:特別支援学校卒業後の進路は、いつ頃から考え始めて、在学中にどんな準備をすればよいですか?
    2. Q:卒業までに進路先が決まらなかった場合は、どのような選択肢がありますか?
    3. Q:本人の希望と保護者が考える進路が違う場合は、どのように決めればよいですか?
  7. まとめ:特別支援学校の進路は必ず見つかる

特別支援学校の進路|卒業後の現状をデータで知る

「卒業したらすぐにでも就職させなければ」と思い詰めてしまう保護者の方も少なくありません。
ですが、いきなり企業へ就職する働き方だけが正解ではないのです。

ここでは、文部科学省の統計データをもとに、卒業生たちが現在どのような道を歩んでいるのかを確認していきましょう。客観的な数字を知ることで、「なんだ、就職だけがすべてじゃないんだ」と肩の荷が下りるはずです。これから紹介する2つのデータを見て、現状の全体像を掴んでみてください。

  • 卒業後の進路割合(就職・福祉・進学)
  • 一般就労への就職率の推移

卒業後の進路割合(就職・福祉・進学)

結論からお伝えすると、特別支援学校(高等部)を卒業した後の主な進路は、福祉サービスの利用がもっとも大きな割合を占めています。

文部科学省の学校基本調査(特別支援学校高等部卒業者の進路)を見ると、卒業後の進路は「就業」「社会福祉施設等への入所・通所」「進学」などに分かれており、福祉サービス等を利用しながら次のステップを目指す進路が大きな割合を占める年度が多いことが分かります。

参考:文部科学省|特別支援教育に関する調査結果について

つまり、「半分以上の人が、まずは福祉施設のサポートを受けながら社会に出ていく準備をしている」というのが現実です。
周りの多くの方がそうであるように、いきなり就職のハードルを越えようと焦る必要はありません。福祉サービスという安心できる環境で少しずつ経験を積んでいくルートが、ごく一般的な選択なのです。

一般就労への就職率の推移

福祉サービスでのスタートが一般的とはいえ、「ゆくゆくは自分の力でお給料を稼げるようになってほしい」と願うのは、保護者として当然のことですよね。

特別支援学校高等部卒業者の就業状況は、長期的には就業者数・就業率の改善が見られる時期もあります。

一方で、年度によって増減もあるため、直近の推移は最新の学校基本調査で確認することが大切です。

障害者雇用促進制度では、民間企業の法定雇用率が段階的に引き上げられており、企業の受け入れ体制づくりも進められています。
こうした制度面の後押しにより、一般就労への選択肢は以前より広がってきています。

特別支援学校卒業後の就職が難しい理由と突破口

「うちの子には就職は無理かも…」と落ち込む必要はありません。
就職が難しいと言われるのには明確な理由があり、その理由さえクリアできれば、十分に突破口を開くことができます。

この章では、なぜ就職のハードルが高いと感じられやすいのかというリアルな現実と、それを乗り越えて自信につなげるための具体的なステップをお伝えします。ハードルの中身を知れば、どのような準備をすればいいかが自然と見えてきますので、一緒に確認してみましょう。

  • 一般就労が難しいとされる3つの理由
  • 岡BASEで積んだPCスキルで一般就労を目指す流れ

一般就労が難しいとされる3つの理由

一般就労の壁となる主な理由は、「コミュニケーション」「体調管理」「職場の理解不足」の3つに集約されます。

企業では指示を正確に聞き取り、分からないことは質問するといった柔軟な対人関係が求められますが、これがプレッシャーになる方は少なくありません。
次に、週5日、決められた時間に出勤し続けるという「体調の自己管理」は、想像以上にエネルギーを消費します。
最後に、企業側の受け入れ体制として、個々の障害特性に対する配慮がまだ十分に追いついていない職場が存在することも事実です。

しかし、これらは「だから就労は無理」という結論にはなりません。
むしろ、「はじめから完璧を求めず、福祉施設などを活用して段階的にこれらのスキルを身につけていけば良い」という明確な答えになります。ご自身のペースで少しずつ働くことに慣れていくスタイルが、最も確実な近道です。

岡BASEで積んだPCスキルで一般就労を目指す流れ

岡BASEで積んだPCスキルで一般就労を目指す流れ

具体的な突破口としてご提案したいのが、「就労継続支援B型事業所」で専門的なスキルを身につけ、そこから「就労移行支援」、そして「一般就労」へと段階的にステップアップしていくキャリアパスです。

たとえば、私たちが運営する就労継続支援B型事業所「岡BASE ピーシーラボ」では、中古パソコンの販売・修理を行う「PC堂」を運営母体としており、パソコンの解体や組み立て、梱包作業といった実践的な業務を行っています。

こうした専門的な作業を通じて得られるのは、単なる手作業の経験だけではありません。「毎日通える」という体力作りはもちろん、IT機器に関する具体的な知識やスキルを身につけることができるのです。

なんのスキルもなく就職活動に挑むのと、PCの構造や分解作業への理解という強みを持って社会に挑戦するのとでは、結果も本人の自信も大きく変わります。B型事業所は決してゴールではなく、社会へ羽ばたくための非常に有効な助走期間として活用できます。

【まずは見学してみませんか?】
「うちの子に合ったペースで通えるか心配…」という方は、ぜひ一度、岡BASEの作業風景を見学にお越しください。利用者の方々がマイペースにPC作業に向き合う姿を見ると、将来のイメージが湧きやすくなるはずです。
▶︎ 岡BASEの見学・ご相談はこちらから

特別支援学校卒業後の主な進路先6つを比較する

卒業後の進む先に「たった一つの正解」はありません。本当に大切なのは、今の体力や特性、そして将来の目標に最もフィットした場所を見つけることです。

ここでは、代表的な6つの進路について全体像を解説します。どれが良い悪いではなく、それぞれの特徴を知るための情報として、「うちの子には今、どの環境が一番無理なく過ごせそうか」を考えながら目を通してみてください。

  • 1. 一般就労(障害者雇用枠)
  • 2. 就労継続支援B型事業所
  • 3. 就労継続支援A型事業所
  • 4. 就労移行支援事業所
  • 5. 生活介護
  • 6. 進学(大学・専門学校・通信制高校)

1. 一般就労(障害者雇用枠)

一般就労(障害者雇用枠)は、障害に対する配慮を受けながら一般企業で働く道です。

メリットは、最低賃金が保障されるため安定した収入を得やすい点と、社会保険等に加入して自立した生活基盤を築ける点です。
近年では、大手企業が障害者雇用のために設立した「特例子会社」も増えており、配慮が行き届いた環境で専門的な業務を任される方も多くなっています。しっかりとした長期間の準備を重ねれば、十分に狙える目標になります。

2. 就労継続支援B型事業所

就労継続支援B型は、事業所と雇用契約を結ばずに、ご自身のリズムや体調に合わせて働くことができる福祉サービスです。

決められた日数や時間に縛られず、週1日や短時間から通えるため、「まずは安心できる居場所を作りたい」「日々の生活リズムを整えたい」と考えている方には非常に向いています。
お給料ではなく「工賃」という形で作業の対価を受け取ります。詳しい特徴はそれぞれの事業所で異なり、農作業や軽作業を行うところもあれば、岡BASEのようにITスキルを身につけながら通える場所もあります。

就労継続支援B型の概要やどんな人が利用しているかについては「就労継続支援B型とは?仕事内容から工賃、A型との違いも分かりやすく解説」で解説しておりますため、ご覧ください。

3. 就労継続支援A型事業所

就労継続支援A型は、事業所と「雇用契約」を結んで働く福祉サービスです。

B型とは異なり、都道府県の最低賃金が保障されるため、福祉サービスでありながら比較的安定した収入を得られるのが特徴です。
その分、決められたシフト通りにしっかり出勤し、業務をこなす責任感と体力が求められます。「一般就労にはまだ不安があるけれど、しっかり働いてお給料をもらいたい」という方に向いています。

就労継続支援A型の概要やB型との違いについては「就労継続支援A型B型の違いがわからない方向け!給料や仕事内容を比較してどちらが向いているか判断できるポイントを解説」で解説しておりますため、ご覧ください。

4. 就労移行支援事業所

就労移行支援は、一般企業への就職を目指して、働くための本格的な訓練を受ける場所です。

原則2年間という利用期間の制限があり、ビジネスマナーやPCスキル、面接対策などを総合的に学びます。
特別支援学校から直接利用する方もいれば、まずは「就労継続支援B型」で働く体力と自信をつけてから、この「就労移行支援」へステップアップして就職を掴み取る、というルートを選ぶ方も非常に多くいらっしゃいます。

5. 生活介護

生活介護は、常に介護や日常生活の支援が必要な方を対象とした日中活動の場です。

生産活動(働くこと)よりも、食事や入浴の支援、創作活動、リハビリテーションなどを中心に行います。働くことが体力的に困難な際でも、安全で楽しく過ごせる温かい居場所として、またご家族の休息(レスパイト)の役割も果たす極めて重要な場所です。

6. 進学(大学・専門学校・通信制高校)

数字としての割合は多くありませんが、大学や専門学校への進学も立派な道です。

特定の分野に強い興味があるなら、専門学校でじっくり技術を磨いてから社会に出ることで、より自分に合った仕事を見つけやすくなることもあります。また、最近では個人のペースで学びやすい通信制の学校を選ぶ方も増えており、「学ぶこと」を継続したい方にはぜひ視野に入れていただきたいルートです。

就労継続支援B型を活用した特別支援学校卒業後の進路設計

前の章で、進む先には様々な種類があることをお伝えしました。その中でも特に多くの方が利用を検討する「A型」と「B型」の違いについて、そして、「将来のためにどんなB型事業所を選ぶべきか」という実践的な視点を深掘りしていきます。

環境選びは、社会へ出ていくための重要な土台になります。それぞれの違いを知ることで、ぐっと選びやすくなるはずですので、順番に読み進めてみてください。

  • A型とB型の違い比較表
  • 工賃・給料の相場と経済的な現実
  • PCスキルが身につくB型事業所の選び方5つのポイント
  • 岡BASEで身につくスキルと卒業後の実際の流れ

A型とB型の違い比較表

A型とB型のもっとも大きな違いは「雇用契約の有無」と「手元に入る金額」です。

A型は雇用契約を結ぶため、収入は高めですが、その分、決められた日数しっかり働く体力が必要です。
一方のB型は雇用契約を結びません。ご自身の体調に合わせて柔軟に休んだり、無理のないペースで通い続けたりすることができます。

それぞれの事業所には素晴らしい特徴や魅力があり、優劣はありません。
「まずはゆっくり社会とつながる場所がほしい」ならB型、「安定して毎日通える体力がついてきた」ならA型、というように、ご本人の状態に合わせて選ぶことが何より大切です。

A型とB型のさらに詳しい違いは「就労継続支援A型B型の違いがわからない方向け!給料や仕事内容を比較してどちらが向いているか判断できるポイントを解説」で解説しておりますため、ご覧ください。

工賃・給料の相場と経済的な現実

「B型の工賃だけでは将来生活していけないのでは?」
これは保護者の方が直面する、もっとも切実な悩みかもしれません。

厚生労働省が発表した最新のデータによると、令和5年度の就労継続支援B型の全国平均工賃は、月額で23,053円です。

参考:厚生労働省|令和5年度工賃(賃金)の実績について

確かにこの金額だけで自立した生活を送ることは難しい現実があります。ですが、B型事業所を選ぶ際に「少しでも工賃が高いところ」という基準だけで選んでしまうのは少し危険です。
B型は単にお金を稼ぐためだけの場所ではなく、「社会と繋がる居場所」であり、「将来のステップアップに向けた訓練の場」でもあります。

そこでどんなスキルが身につき、どうご本人の自信や成長に繋がるかという長期的な視点を持つことが、結果的にお子さまの精神的な自立へと繋がっていきます。

PCスキルが身につくB型事業所の選び方5つのポイント

PCスキルが身につくB型事業所の選び方5つのポイント

では、前向きに成長できるB型事業所はどのように探せばよいのでしょうか。見学に行く際は、必ず以下の5つのポイントをチェックしてみてください。

1つ目は「作業内容の専門性」です。単純作業だけでなく、本人の興味を引くもの(PCなど)があるか。
2つ目は「スタッフの支援力」です。なんでも相談しやすい温かい雰囲気があるか。
3つ目は「通いやすさ」。ご自宅から無理なく通える立地かどうかも重要です。
4つ目は「体験利用の有無」で、ミスマッチを防ぐために事前に環境を体験できるか。
そして最重要な5つ目が「将来のステップアップ支援」です。先々の就労移行支援や一般就労を見据えたサポートをしてくれるかどうかです。

機械いじりやパソコン作業に少しでも興味がある方なら、「専門的なITスキルが身につく事業所」という場所を加えることで、将来の可能性は大きく広がります。
岡BASE ピーシーラボのように、HDDの解体や清掃作業といったPC作業に特化した場所は、まさにその目的にぴったり合致しています。さらに、通所が不安な方のために送迎対応も行っており、安心して通える環境を整えています。

岡BASEで身につくスキルと卒業後の実際の流れ

実際に岡BASEに通うと、どのような日々を過ごし、どんな力が身につくのでしょうか。

岡BASEで行う作業のメインは、パソコンの解体や組み立て、そして丁寧な梱包作業です。
これらはただの手作業ではなく、精密機器を扱う集中力、手順を追って作業する論理的思考、そしてIT機器の基本構造を理解するという「社会で即戦力になるスキル」へ直結しています。

朝10時に通所したのち、ご自身の担当するPCパーツの仕分けや解体を、自分のペースで進めます。途中で休憩をはさみながら、スタッフが細やかに体調を見守ります。私たちの方針として「これだけやらなければならない」といったノルマは一切設けていないため、無理なく作業に向き合っていただけます。

お昼の12時からは、栄養バランスの取れた温かいお弁当(昼食)を220円でご提供しており、和やかなランチタイムが気持ちの切り替えにもつながっています。

実践的で専門的な作業だからこそ、「できた!」という達成感が強く、それが「次はもっと難しいことに挑戦したい」という意欲を育てていくのです。多くの施設がそれぞれに特徴を持っていますが、こうした目に見える技術の成長を実感できるのは、専門特化型ならではの強みです。

保護者が知っておくべき支援制度と相談先

ここまでの解説で、「卒業後に目指す方向性」が少しずつ見えてきたでしょうか。

最後に、皆さまが一番心配される「進路に関するお金と相談先」について整理しておきます。「相談できる場所がある」と知るだけで、気持ちが随分と軽くなるはずです。複雑に思えるかもしれませんが、要点だけを分かりやすくまとめましたので、ぜひ目を通してみてください。

  • 一人で悩まず気軽に参加できる「コミュニティ」の活用
  • 障害年金・特別障害者手当
  • 就労定着支援制度
  • 相談支援専門員の役割と探し方

一人で悩まず気軽に参加できる「コミュニティ」の活用

進路や将来の備えについて、インターネットなどで調べてみても「聞かないと教えてもらえない」「何を聞いたら良いのか分からない」といった壁にぶつかり、日々の生活に追われてしまうことも多いと思います。

そんな時は、一人で抱え込まずに保護者の方々や専門のスタッフと気軽に情報共有ができる場所を活用してみませんか。
私たち岡BASEピーシーラボでは、支援学校に通うお子さまのご家族にお集まりいただき、座談会形式の「コミュニティ」を定期開催しています。

このコミュニティでは、以下の4つのテーマを中心に、必要な情報をわかりやすく、安心して実例から学べる環境を整えています。

  • 【どこで過ごすか】福祉サービスの違いや一般就労の可能性
  • 【お金】障害年金や工賃、親なき後への備え
  • 【生活と自立】住まいの確保や余暇の過ごし方
  • 【相談先】相談支援専門員の役割やトラブル時の対応

ご参加されたご家族からも、「知らないサービスがあって発見になった」「市役所への問い合わせは敷居が高いと感じていたので、ここで生の声が聞けて良かった」といった切実で前向きなご意見を多数いただいております。

進路について「え!18歳を過ぎると相談の窓口や制度が変わるの?」といった、よくある疑問や不安から、普段のちょっとしたお悩みまで、色んなお話をしてみませんか?
ぜひ、こちらの「サービス管理者と話せるコミュニティー」を覗いてみてください。

障害年金・特別障害者手当

進路を考えるうえで切り離せないのが経済的な問題ですが、これを支えてくれるのが障害年金をはじめとする手当の存在です。

20歳以降は、障害の状態や初診日などの要件に該当し、審査で認められた場合に、障害基礎年金を受給できる可能性があります。詳細は日本年金機構や年金事務所で早めに確認しておくと安心です。

また、20歳以上で在宅生活をしており、日常生活で常時特別の介護を必要とするなどの要件に該当する場合は、「特別障害者手当」の対象となることがあります(所得制限等あり)。

就労定着支援制度

「もし頑張って一般企業に就職できたとして、すぐに辞めてしまったらどうしよう…」というのもよくある悩みですよね。そんなときに頼れるのが「就労定着支援制度」です。

就労定着支援は、就労移行支援などの福祉サービスを利用して一般就労した方を主な対象に、就職後6か月を経過した後の生活面の課題(体調管理・生活リズム・家計管理等)について支援する福祉サービスです。

専門のスタッフが定期的にご本人と面談を行い、職場での人間関係の悩みや体調管理についてアドバイスをくれます。企業側との調整役にもなってくれるため、「就職したらそこで支援は終わり」ではなく、「働き続けられるセーフティネット」がしっかりと用意されているのです。

相談支援専門員の役割と探し方

ここまで様々な情報を知っていただきましたが、「結局、うちの子には何が合っているんだろう?」と迷われたときは、ひとりで抱え込まずにプロに頼るのが一番です。
その心強い味方となるのが「相談支援専門員」です。

お子さまの現状やこれからの希望を丁寧にヒアリングし、どの事業所やサービスが合っているのかを一緒に考え、計画書を作成してくれる、言わば「伴走者」です。
お住まいの市区町村の障害福祉窓口に相談すれば、地域の相談支援事業所を紹介してもらえます。「何から手をつけていいか分からない」という方は、まずは自治体の窓口で相談するところからスタートしてみてください。

特別支援学校卒業後の進路に関するよくある質問

最後に、特別支援学校卒業後の進路について、本人や保護者の方が気になりやすい疑問にお答えします。

進路を考え始める時期や、卒業までに進路先が決まらなかった場合の選択肢、本人と保護者の希望が異なる場合の考え方など、進路選びに迷ったときの参考にしてください。

  • 特別支援学校卒業後の進路は、いつ頃から考え始めて、在学中にどんな準備をすればよいですか?
  • 卒業までに進路先が決まらなかった場合は、どのような選択肢がありますか?
  • 本人の希望と保護者が考える進路が違う場合は、どのように決めればよいですか?

Q:特別支援学校卒業後の進路は、いつ頃から考え始めて、在学中にどんな準備をすればよいですか?

A:卒業直前になってから決めるのではなく、余裕を持って情報収集や見学を始めることが大切です。

まずは本人がどのような仕事や活動に興味があるのか、どのくらいの時間なら無理なく活動できるのかを整理しましょう。

そのうえで、学校の進路相談を活用しながら、気になる企業や福祉事業所などを実際に見学・体験すると、本人に合う環境か判断しやすくなります。

進路先の種類だけで決めるのではなく、通いやすさや作業内容、職場の雰囲気、必要な支援などを具体的に確認しておくことが、卒業後のミスマッチを防ぐことにつながります。

Q:卒業までに進路先が決まらなかった場合は、どのような選択肢がありますか?

A:卒業までに進路先が決まらなかったからといって、その後の選択肢がなくなるわけではありません。

一般就労だけに絞らず、就労継続支援A型・B型、就労移行支援、生活介護なども含めて、現在の体力や生活リズム、本人の希望に合った進路を改めて検討できます。

何から始めればよいか分からない場合は、自治体の障害福祉窓口や相談支援の専門家などに相談し、利用できるサービスや地域の事業所について情報を集めることが大切です。

焦って進路を決めるよりも、見学や体験を重ねながら継続して通える場所を探すことが、その後の安定した生活につながります。

Q:本人の希望と保護者が考える進路が違う場合は、どのように決めればよいですか?

A:どちらか一方の考えだけで決めるのではなく、本人の希望と実際に必要な支援の両方を確認しながら進路を検討することが大切です。

たとえば本人が一般就労を希望していても、保護者が体力面を心配しているのであれば、「就職できるか、できないか」だけで判断するのではなく、見学や実習などを通して実際の環境を経験してみる方法があります。

本人が何をやりたいのか、保護者が何を不安に感じているのかをそれぞれ整理し、学校や相談支援の専門家など第三者の意見も交えながら考えることで、双方が納得しやすい進路を見つけやすくなります。

まとめ:特別支援学校の進路は必ず見つかる

特別支援学校の卒業を見据えた環境選びについて、現状のデータから具体的な事業所の選び方、そして支えとなる制度までを詳しく解説してきました。

「人生終わり」などといった極端な情報に惑わされる必要はありません。一般就労だけが正解ではなく、B型事業所などでゆっくりとご自身のペースでPCスキルを磨き、確かな自信をつけてから社会へ羽ばたいていくルートがしっかりと用意されています。

進路への不安は、正しい知識と、相談できる場所がたくさんあることを知るだけで、必ず前向きなエネルギーへと変わります。
焦らず、ゆっくりと、一緒にお子さまが笑顔で過ごせる環境を見つけていきましょう。

【まず見学だけでも大歓迎です。一緒に考えましょう】
「うちの子に少しでもITスキルを体験させてみたい」「どんな雰囲気か実際に見てみたい」と思われたら、どうぞお気軽にご連絡ください。
私たち岡BASE ピーシーラボでは、お子さまの可能性を広げるサポートを全力で行っています。見学やご相談だけでも大歓迎です。
▶︎ 岡BASEの見学・お問い合わせ窓口はこちら